【事例紹介】【施工事例】OCA×天王寺動物園の産学連携プロジェクトで学生デザインのラッピングカーを制作

インタビュー協力
お客様OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校
業種専門学校
抱えていた課題天王寺動物園と協力してカーラッピングを行う事になり、デザインを担当することになったが、施工業者に当てがなく困っていた。学生のデザインを形にしたり、スケジュール感に柔軟に対応してくれるところがいいと思っていた
目次

はじめに

産学連携プロジェクトとして、OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校と天王寺動物園が取り組んだラッピングカープロジェクト。
学生によるデザインをもとに、弊社が施工を担当し、110周年記念イベントに向けた特別な1台が完成しました。
多くの関係者と連携しながら進めた本案件について、プロジェクトの背景と想いをご紹介します。

OCAとコラボした実践型プロジェクト——学生デザインのラッピングを施工

OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校(以下OCA)は、産学連携による実践教育で即戦力を育てる専門学校です。デザインやゲーム、ITなどの分野で、企業と連携したプロジェクトを通じて、学生は在学中から現場経験を積み、業界で活躍できるスキルを身につけます。

今回、OCAでは天王寺動物園との産学連携プロジェクトとしてラッピングカーを製作しました。
学生たちは、実際の車両をキャンバスに、プロさながらのデザイン制作に挑戦。私たちはラッピングフィルムの印刷と施工を行いました。

プロジェクトにおいて弊社が心がけていたポイント

まずは、産学連携という日ごろの案件とは異なった条件を進める中で、弊社が心がけていたポイントをご紹介します。

池田

本案件の担当プランナー、デコラティブシステムの池田です。日頃携わっている案件とは様々な条件が異なっていたので非常に勉強になりました。

本案件において弊社が最も重視していたのは、納期および工期の厳守です。
天王寺動物園様とOCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校様とのタイアップということもあり、関係者(ステークホルダー)が通常の案件よりも多く、調整の重要性が高かったためです。

また、学生の皆様が制作したデザインを、実際の車両に3次元で正確に再現する工程にも特に注意を払いました。弊社は、製作から施工までを一貫して提供できることを強みとしております。そのため、2次元のデザインイメージを3次元に落とし込む際には、学生の皆様の想いや期待を損なうことがないよう最大限の配慮を行いました。

特に、ラッピング車両の完成は天王寺動物園様の110周年記念イベント(2025年1月1日)に合わせる必要があり、納期は絶対に動かせない条件でした。
加えて、デザインの制作はOCA様の授業カリキュラムの一環として行われるため、学生の皆様が他の課題と並行して取り組めるよう配慮する必要がありました。

そこで、ご依頼をいただいた2024年夏の時点で工程表を作成し、スケジュール管理を徹底。学生の皆様の負担を最小限にしながら、プロジェクトが円滑に進行する体制を整えました。

最終的に採用されたデザイン案だけでなく、初期段階から様々な案を共有いただいていたこともあり、私たちとしてもデザインへの思い入れは強く、完成品を見た際には、意図された奥行きや構成を感じながら、思わずさまざまな角度から見入ってしまいました。

このプロジェクトの成功にあたり、OCA様から多大なるご協力をいただきましたことに、心より感謝申し上げます。

デザインに懸けた想いー 学生インタビュー ー

今回インタビューにご協力いただいたのは、OCA大阪デザイン&テクノロジー専門学校の学生である佐々木さん、前田さん、塔筋さんの3名。
プロジェクトに参加して感じたことや、デザインに込めた想いについて、お話を伺いました。

インタビュー協力
佐々木

佐々木です。OCAのグラフィックデザイン&イラスト専攻の2年生です。
自分のやりたい事にチャレンジしようと思い、入学しました。

前田

前田です。同じくグラフィックデザイン&イラスト専攻の2年です。
商品パッケージのデザインを学びたいと思い、入学しました。

塔筋

塔筋です。同じくグラフィックデザイン&イラスト専攻の2年です。
デザインが好きなので入学しました。

中井

デコラティブシステム セールスマーケティング部の中井です。
本日はお忙しい所ご協力いただき、ありがとうございます。

デザインについて

依頼の背景

―今回は学校の課題で天王寺動物園のラッピングカーのデザインを作成したとお伺いしています

佐々木:そうですね、私たちを含めて5人のメンバーでデザインを作成しました。
前田:先輩たちの代でも同じように産学連携課題に取り組んでいたと聞いています。

―デザインは最初から今のものに決まっていたんでしょうか

佐々木:いえ、私たちのチームで2案のデザイン案を作成し、動物園側の職員さん全員の投票で決めてもらいました。
塔筋:ちょうど半々ぐらいの票数だったらしいです。
佐々木:どちらのデザインも気に入っていたので、どちらが選ばれても!という感じでした。

デザイン作成のポイント

―そうなんですね、採用されたデザインのコンセプトを教えてください。

佐々木:「切り絵」をコンセプトにしています。特に紙が重なって、層になっている表現にこだわりました。
前田:また、動物をグループ分けしているのもポイントです。例えば、寒い地域に住んでいる動物はまとめて描いたり・・・・といった感じです。

―絵本のようなデザインで非常に親しみやすい仕上がりだと思います。制作の際に、大変だった事を教えてください。

佐々木:デザイン制作ソフトの扱いが大変でした。アイディアはどんどん出てくるんですが、ソフトの扱いに慣れていなかったので、技術が追い付かずに中々形にできない事にもどかしさを感じました。

塔筋:天王寺動物園にいる実際の動物をメンバーそれぞれで手分けして製作したのですが、デザインのテイストを合わせる事に苦労しました。「切り絵」というコンセプトを守るために、リアルになりすぎないようにしつつ、動物の特長を表現することが難しかったです。

―色々苦労があったんですね。制作には結構時間がかかりましたか?

前田:授業の課題の一環だったので、正確にデザイン期間というわけではないんですが、最初のオリエンテーションがあってからおおよそ半年ぐらいでデザインを製作しました。ただ、半年間かかりっきりだったわけではなく、授業の時間を使って製作したので、作業時間自体は週に2時間~3時間半ぐらいです。

佐々木:それでもスケジュールがギリギリでした(笑)。後半は居残ってなんとか完成させました。

完成したラッピング車両を見て

―大変だったんですね。完成した時の達成感も大きかったのでは?

佐々木:はい、すごかったです(笑)。もともと、頭では何となく完成系が思い描けていたんです。でも、実際に形になるとまた違った感覚がありました。デザインが完成した時はもちろんですが、完成した車両を見た際には「やり切った!」という気持ちになったのを覚えています。

前田:ラッピングされた車両を見て、窓の部分にもデザインが貼ってあるのに社内からしっかり外が見える事に驚きました。デザインの際の画面上では2次元だったものが、3次元にあると新鮮な驚きがありました。

塔筋:こだわりデザインについては、施工前に見本を見せていただけた事でイメージを固めることが出来ました。
そのため、印刷されてから「色が思っていたのと違った!」という事もありませんでした。完成したラッピング車両を近くでしっかりと見たのですが、図柄がズレて貼られていたり、フィルムが伸びて、図柄が崩れている部分もありませんでした。2次元のイメージ通りに3次元に落とし込まれていて驚きました。

―最後に皆さんの将来の夢を教えてください。

前田

入学当初は「製品パッケージをやりたい!」と思っていたのですが、Webデザイン等、色々学ぶにつれて、自分の世界が広がっています。それにつれて、やりたい事が増えてきてしまって・・・。なので正直、今の段階でこれ!という目標は見つけられていないのですが、デザインに関する仕事がしたいという思いは変わっていません。

佐々木

実は私も同じような感じです。前田さんと同じように「デザイン」という分野を学べば学ぶほど視野が広がっている状態です。実際に自分に何が出来るのか、という事もわからないですがデザインに関係した会社で働きたいと思っています。

塔筋

入学当初は製品パッケージとかをひたすら作る!というイメージだったのですが、2年生になり動画や写真などいろいろな表現方法に触れる中でキャラクターデザインをやってみたい!と感じています。

中井

本日は改めてお忙しい所お時間いただき、ありがとうございました。
みなさんが手掛けたデザインを目にすることを楽しみにしています。

ラッピングのご相談はデコラティブシステムまで

弊社では、本案件のように複数のステークホルダーが関わる案件においても、丁寧なヒアリングを行い、スケジュール管理や施工内容について最適なご提案ができます。

あらかじめデザインをご用意いただいてのラッピングはもちろん、デザインの作成からご相談いただくことも可能です。企画段階から施工まで、一貫して対応いたします。

また、官公庁や公共交通機関との取引実績も多数ございますので、安心してお任せいただけます。

車両ラッピング、広告装飾、公共空間での施工など、お気軽にご相談ください。
皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。

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